地震時に家全体が「ギシギシ」「ミシミシ」と軋む音も、建物の倒壊を連想させて強い恐怖を生みます。しかし、家がきしむ音への不安と耐震対策の観点から言えば、現代の木造住宅がきしむのは、構造体が揺れのエネルギーをしなやかに逃している証拠でもあります。
音への不安を根底から解消するためには、住環境の物理的な安全性を高めることが確実な特効薬です。家具の転倒防止器具を設置して「ガタガタ」という物音の原因を減らすことや、専門家による耐震診断を受けて自宅の耐震性能を数値で把握しておくことは、大きな心理的安心感(安全基地の確保)につながります。
加えて、日頃のストレスを軽減するためには緊急地震速報の音量変更と通知設定を適切に管理することも検討に値します。スマートフォンのOS設定(iOSの「緊急速報」、Androidの「緊急速報メール」)では、緊急地震速報の受信自体を維持しながらも、以下のような工夫が可能です。
・防災アプリ(『特務機関NERV防災』や『Yahoo!防災速報』など)を活用し、通知音の種類やマナーモード時の挙動をカスタマイズする
・日中の安全な時間帯に、アプリのテスト通知機能等でアラーム音を小さな音量から意図的に聞き、「音が鳴っても自分は今安全である」という脱感作(慣らし)を行う
音を完全に遮断するのではなく、「音の鳴り方をコントロール下に置いている」という感覚を持つことが、無力感を減らし心の平穏を保つ鍵となります。