メニュー表を眺めているだけでは、この市場の真の魅力を半分も味わえていない。常連や地元の買い出し客がこっそり注文するのが、仕入れ状況によってのみ提供される「裏メニュー」だ。特に春先から夏にかけて入荷する「無添加・生バフンウニの塩水漬け」や、限定数しか提供されない「時鮭(トキシラズ)のハラス炙り丼」は、知る人ぞ知る極上の品である。
店員に「今日の競りで一番出来が良いネタは何か」と静かに尋ねてみてほしい。混雑時を避けた時間帯であれば、メニューに載っていない当日の超おすすめネタを特別に盛り込んでくれるケースがある。これぞ、市場での対面販売が生み出す最高峰の贅沢だ。