彼女がスターダムへと駆け上がった背景には、当時の映画界が抱いていた革新への欲求があった。老舗映画会社の代表格である日活の作品群において、鮮烈な印象を残すヒロインとして登場。従来の型にはまった女性像を軽々と打ち破る演技は、批評家や観客を即座に虜にした。
とりわけ一連の官能ドラマ作品で見せた情熱と狂気が同居する芝居は、後世の表現者たちに決定的な影響を与えたと評価される。カメラの前で見せる一瞬の隙や、言葉以上に雄弁な眼差し。それらは映画監督たちの創作意欲を激しく刺激し、日本映画史における金字塔を打ち立てる原動力となったのである。