茅葺き屋根が印象的な本堂「曇華殿(どんげでん)」の内部には、神奈川県指定重要文化財である木造三世仏坐像が安置されています。向かって左から「阿弥陀如来(過去)」「釈迦如来(現在)」「弥勒菩薩(未来)」の三尊が並び、過去・現在・未来の三世にわたって人々の平穏を見守っています。三仏の手の組み方(印相)の違いや、衣が台座に美しく垂れ下がる「裳懸座(もかけざ)」の優美な彫刻表現は見逃せません。
また、本堂裏手の竹林とやぐら(中世の横穴墓)が連なる墓地には、フランス文学者で作家の澁澤龍彦氏の墓碑が静かに佇んでいます。幻想文学の旗手として多くの読者を魅了した澁澤氏が生前こよなく愛した北鎌倉の緑に抱かれ、今も多くの文学ファンが静かに参拝に訪れています。