この言葉の歴史的ルーツを探ると、日本最古の歌集である『万葉集』にたどり着く。万葉の歌人たちは、自然の恵みや土地の豊かな実りを讃える文脈で、この言葉の原形となる表現を歌に詠み込んだ。
近代に入り、民俗学・国文学の大家である折口信夫は、この「弥栄」の語源と精神構造について深い考察を遺している。折口は、古代人が自然現象や神々に対して抱いていた畏怖と親近感、そして「生命の再生」を祝う感覚がこの言葉に凝縮されていると指摘した。折口信夫の研究は、現代の文脈でこの言葉を解釈する際の重要な学術的基盤となっている。