政治の場において、法改正への最大のブレーキとなっているのが自民党内の保守系議員グループです。「日本の歴史と伝統、家族の絆を守る」ことを重視する議員連盟を中心に、党内には慎重論が根強く存在し、法改正に向けた法案提出への合意形成を阻んできました。
しかし、経済界の動きが政治力学に揺さぶりをかけています。一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)は、改姓によるキャリアの中断やビジネス上のリスクを問題視し、選択的夫婦別姓の早期法改正を求める提言を正式に提出しました。女性活躍推進やグローバル競争力の観点から「改姓の強制は経済的損失である」とする経済界の強いメッセージと、伝統的価値観を重視する政治勢力との間で激しい議論が交わされています。