ふたりの出会いは、白鵬翔がまだ横綱昇進を果たす前の若手力士時代にさかのぼる。当時、怪我や伸び悩みに苦しんでいた若き日の白鵬。知人を介した会合で出会ったふたりは、急速に距離を縮めていった。異国の地・日本で孤軍奮闘する彼の孤独や葛藤を、紗代子さんは誰よりも深く理解し、静かに寄り添った。
2007年、ふたりは結ばれた。横綱昇進という最高峰の頂に挑む真っ只中での結婚生活のスタートである。まだ若く、角界のしきたりにも慣れない中で始まった夫婦生活は、決してみち足りた静けさばかりではなかった。しかし、白鵬が連勝記録を伸ばし、角界の絶対王者へと登り詰めていく影には、常に彼女の献身的な精神的サポートが存在していた。