時代は変わり、2026年。脱炭素社会の実現やESG投資の潮流の中で、世界の建築界は皮肉にも「土」という素材の持つポテンシャルに再び強い光を当てている。
コンクリートの製造過程で排出される膨大なCO2が世界的な問題となる中、解体すればそのまま地球に還る土工法(版築や土壁)は、究極のサステナブル建築として欧州を中心に再評価が進む。あのドリームハウスで提示された試みは、早すぎた実験だったのかもしれない。温湿度調整機能や蓄熱性といった土本来の物理的特性は、エアコンなどの空調設備に頼り切らない省エネ住宅のモデルケースとして、現在の若手建築家たちの研究対象にさえなっている。