現在、歌舞伎ファンの間でも公然の秘密となっているのが、二人の完全な生活拠点の分離だ。かつて一家が暮らした都内の豪邸には三田寛子と息子たちが残り、夫である八代目 中村芝翫は別の拠点で単身生活を続けている。形式的な同居の看板すら取り払われた状態が長期化しており、近隣住民や関係者の間でも夫婦が揃って姿を見せる機会は皆無に等しい。
決定打となったのは、度重なる生活態度のすれ違いと、家族への配慮を欠いた行動の積み重ねだった。かつてはどれほど問題が起きても「芸の肥やし」と受け流し、笑顔で夫を立ててきた三田だが、ある時期を境にその姿勢は明確な防衛ラインへとシフトした。子どもたちの将来と成駒屋の看板を守るため、夫と物理的な距離を置く選択こそが、彼女にとって唯一の防波堤だったといえる。