「ドカンという音がして、振り返ったら人が倒れていた」
近くのビルから出てきたばかりだった会社員の男性(28)は、震える声でそう振り返る。現場は阿鼻叫喚の地獄絵図だった。週末の夜、若者や訪日外国人でごった返すスクランブル交差点。信号が青に変わり、人の波が動き出したその瞬間、一台のセダンが赤信号を無視して突入した。歩行者はクモの子を散らすように逃げ惑ったが、逃げ遅れた数名がはねられたという。
現場周辺には規制線が張られ、ハチ公前広場は一時騒然となった。スマートフォンのカメラを向ける野次馬と、泣き叫出する通行人。2026年の東京を象徴する混沌とした光景が、そこにはあった。