世界遺産としての価値を未来へと継承するため、ユネスコおよび環境省を中心に『紀伊山地の霊場と参詣道』保全プロジェクトが本格化している。集中する観光負荷による石畳の摩耗や崩落を防ぎ、絶滅が危惧される固有の動植物を守るための多角的なアプローチだ。
地域住民や保全団体が一体となって進めるこのプロジェクトでは、ただ景観を保護するだけでなく、環境へのインパクトを最小限に抑えた入場制限やデジタルチケットの導入が進む。文化財を守りながら観光の品質を維持する試みは、国際的な文化遺産保護の成功モデルとして注目を集めている。