漫画家の労働環境といえば、不規則な生活、昼夜逆転、連日の徹夜作業といった過酷なイメージが根強く残っています。しかし荒木氏は、そうした旧来の執筆スタイルをデビュー初期から徹底して拒絶し、極めて整った生活リズムを構築してきました。
荒木氏が自著『荒木飛呂彦の新・漫画術』や各種インタビューで明かしているルーティンを紐解くと、医学的・健康科学的にも理にかなった複数の習慣が見えてきます。
1. 漫画界の常識を覆す「徹夜ゼロ」と完全週休2日制
荒木氏の生活リズムにおいて最も象徴的なのが、「月曜日から木曜日まで執筆し、金曜日と土曜日は完全に休む」という規則正しいスケジュールです。朝10時に仕事を開始し、夜の20時〜21時には仕事を切り上げ、睡眠時間を必ず確保します。締切に追われて徹夜をすることは「アイデアの質が落ちる」として基本的に行いません。
2. 胃腸を休める食生活と添加物の制限
食事管理においても過剰なカロリー摂取を避ける工夫がなされています。朝食は野菜ジュースや果物などの軽食にとどめ、昼食も軽め、夕食は野菜を中心としたバランスの良い自炊料理を好むと語っています。暴飲暴食を避け、消化器官に負担をかけない食生活が、代謝の維持と肌トラブルの予防に直結しています。
3. 水泳とウォーキングによる基礎代謝の維持
長時間のデスクワークによる筋力低下や血流悪化を防ぐため、日課としてウォーキングやジムでの水泳を取り入れています。激しい無酸素運動ではなく、全身の筋肉をバランスよく使う有酸素運動を40年以上にわたってルーティン化している点が、シャープな体型を維持する最大の要因です。
4. シンプルを極めたスキンケアと冷水洗顔
「どんな高級化粧品を使っているのか」と美容関係者から問われることも多い荒木氏ですが、本人が明かすスキンケアは極めてシンプルです。「毎朝、冷水でパシャパシャと顔を洗うだけ」と語っており、過度な摩擦や過剰なスキンケアを行わず、肌本来のバリア機能を損なわないアプローチをとっています。