SNSやネット上のコミュニティでは「イタリア産生ハムは全滅し、日本国内で食べる手段は一切ない」という極端な言説が見受けられますが、これは完全な事実誤認です。
第1の盲点は、「加熱処理されたイタリア産加工品」は輸入が許可されている点です。ASF対策で停止されているのは非加熱(生)の豚肉製品であり、加熱処理を施した「プロシュット・コット(加熱ハム)」や、厳格な熱処理基準をクリアしたモルタデッラなどは正規ルートで輸入・販売されています。
第2の盲点は、第三国で加工されたイタリア原料類似品や別地域原産のプレミアム製品の存在です。さらに、高級輸入食材専門の通販サイトでは、米国や他国向けに輸出された正規流通品を特別ルートで調達した限定パックや、公的認可を受けた別規格品が少量ながら流通しています。「イタリア生ハム=完全消滅」ではなく、「原産地表示と製法を正しく見極めるリテラシー」があれば、本場のニュアンスを味わうことは現在でも可能です。