二人の関係性を語る上で外せないのが、劇場という生の空間だ。出会いのきっかけとなった舞台演劇をはじめ、二人は常に現代劇の最前線で肉体を晒してきた。劇作家や演出家が構築する難解なテキストに対し、逃げ場のない舞台上で真っ向から挑む姿勢は、互いへの深い敬意を生む土壌となっている。
稽古場における二人の関係性は、夫婦という甘えを一切排除した壮絶な職人同士のそれであると関係者は証言する。一方が客席や袖から見守り、終演後に容赦のないフィードバックを交わすことも珍しくない。互いが最も厳格な批評家であり、最も信頼できる理解者であるという関係性が、舞台上での狂おしいほどの存在感を支えている。