数メートルに及ぶ爪を持つ生活とは、一体どのようなものなのだろうか。衣服の着脱一つをとっても、通常の服は袖を通せないため、ファスナーやボタンが側面に配置された特注の衣類が必要となる。車の運転や家事、スマートフォンの操作さえも、関節や指の腹を巧みに使う特殊な技術が求められる。
メンテナンスも過酷を極める。爪の強度を保つためにポリッシュやハードナーを一度に数十本分使い切り、1回の塗布作業に数日を要することも珍しくない。汚れを落とす洗浄作業には大量のエタノールや専用ブラシが使われ、就寝時には誤って折れてしまわないよう、専用のクッションやケースで保護して眠るという。まさに24時間365日、爪を中心に世界が回っているのだ。