意外と知らない車椅子の各部名称と役割とは?事故を防ぐ安全操作を徹底解説

意外と知らない車椅子の各部名称と役割とは?事故を防ぐ安全操作を徹底解説

意外と知らない車椅子の各部名称と役割とは?事故を防ぐ安全操作を徹底解説の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

近年、在宅介護やリハビリ現場で圧倒的な支持を集めているのが「多機能型(モジュール型)」と呼ばれる車椅子です。その中核をなすのが、アームサポートと足回りの可動構造です。

アームサポートの跳ね上げ機能がもたらす移乗革命

従来の固定式アームサポートでは、ベッドやポータブルトイレへ移乗する際、利用者の体を一度真上に抱え上げ、アームサポートの高さを乗り越えさせる必要がありました。これは介助者の腰椎に約200kg以上の瞬間的負荷をかけ、互いの転落リスクを高める要因でした。

アームサポートの跳ね上げ機能(フリップアップ)を備えたモデルでは、側面が完全にフラットに開放されます。スライディングボードを座面とベッドの間に差し込めば、利用者は体を持ち上げることなく横方向へ滑るように移動できます。介助負担を半減させるだけでなく、利用者の「抱え上げられる屈辱感」を解消し、残された腕の力で自立移乗を試みるリハビリ的動機付けにも寄与します。

フットサポートとレッグサポートの適合基準

車椅子のフィッティングにおいて、最も見落とされやすいのがフットサポートの高さです。足載せ台が高すぎると、大腿部が浮いて体重がすべて座骨結節部に集中し、短時間で重篤な褥瘡(床ずれ)を引き起こします。逆に低すぎると、足裏が密着せず骨盤が前方に滑り落ちる「仙骨座り(ずっこけ座り)」となり、誤嚥や胸郭圧迫の原因となります。

理想の基準値は、「大腿部裏面とシートの間に、介助者の指が2〜3本入る隙間があり、足裏全体がステップに接地している状態」です。六角レンチ1本で高さ調節が可能なモデルがほとんどであるため、導入初日に必ず利用者の靴の厚みに合わせて調整する必要があります。また、足の拘縮や車椅子への密着を嫌がる方には、足台を外側へ開いて取り外せる「スイングアウト機能」が極めて有効です。

バックサポートシートの適合基準

背もたれは単に寄りかかる布ではありません。利用者の円背(猫背)や骨盤の傾きに応じて、シート裏面のベルクロベルトを1本ずつ張り調整できる「テンション調整式バックサポート」が推奨されます。肩甲骨下端を圧迫せず、仙骨から胸腰椎移行部を包み込むように支持することで、頭部が自然と起き上がり、自力での嚥下や前方視野の確保が格段に改善されます。

山本 拓海
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山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。