山下達郎や竹内まりやを発端とする世界的なシティポップ・ブームは、2026年の現在、よりディープで成熟した音響を求める層へと移行している。その探求の果てに海外のディグ(音楽掘り下げ)クラスタが辿り着いたのが、古内東子の90年代後半から2000年代初頭のアルバム群だ。
デイヴィッド・T・ウォーカーやハーヴィー・メイソンら、本場アメリカのレジェンド・ミュージシャンを惜しみなく起用した洗練されたサウンドメイク。重厚なグルーヴと、シルクのように滑らかな日本語のボーカルラインが織りなす極上のアンサンブルは、ロンドンやロサンゼルスのDJたちのプレイリストに当たり前のように組み込まれるようになった。