ニセコや富良野、そして札幌。世界的リゾート地として復活を遂げた北海道の観光地では、外国人観光客の急増によって街が活気を取り戻した。その一方で、ゴミ処理問題やタクシー不足、さらには観光価格の高騰によって地元住民が外食すらままならないという「観光公害」が深刻化している。
こうした状況を受け、道は道内全域を対象とした「宿泊税」の導入手続きを着々と進めてきた。得られた財源を観光インフラの維持や混雑緩和に充てる狙いだが、受入れ体制が整っていない小規模自治体や地元宿泊業者からは「事務負担が増えるだけで客足が遠のくのではないか」という不安の声も消えない。観光立国を目指す国の国策と、現場の悲鳴との間で調和を保つ作業は容易ではない。