動物を描いた作品は古今東西に溢れている。その中で、なぜモモンガというモチーフがこれほど強烈なアイコンとなったのか。
決定打となったのは、ナガノ氏が手掛ける大ヒット作『ちいかわ』に登場するモモンガの存在だ。愛らしさを前面に押し出しつつ、内面に潜む強烈なエゴイズムやしたたかさをコミカルに描く手法は、従来の「無垢なマスコット」という常識を鮮やかに覆した。可愛さと毒気の同居。その絶妙なアンバランスさに、現代の受け手は強烈なリアリティと親近感を見出している。
鑑賞者はただ眺めるだけでは満足しない。「この愛くるしいフォルムを自分の手で再現したい」というクリエイター心理がSNSで連鎖し、二次創作やファンアートの波が一気に広がっていった。