洋服のトラブルで圧倒的に多いのが、ウールやレーヨン、シルク素材の「縮み」とデリケートな染色の「色落ち」です。これらは、家庭でのケア限界を示す記号を見落としたことによって引き起こされます。
特に注意すべきは手洗いマーク基準です。桶の中に手を入れている記号は「液温40℃を限度とし、手洗いができる」ことを意味します。このマークがある衣類を通常の標準コースでガシガシ洗ってしまうと、激しい機械力と水流によって繊維が絡み合い、フェルト化して縮んでしまいます。洗濯機を使う場合は、必ず「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」を選択し、弱水流で優しく洗い上げる必要があります。
さらに現代の洗濯事情で最大の罠となりやすいのが、四角の中に丸が描かれたタンブル乾燥禁止記号(×が付いたマーク)です。コインランドリーやドラム式洗濯乾燥機で使われる回転式温風乾燥は、熱と物理的摩擦が同時に加わるため、熱に弱い化学繊維や縮みやすいニット製品には致命的なダメージを与えます。
「タグを見ずに乾燥機へ放り込んだら、大人の服が子どもサイズまで縮んだ」という悲劇の正体は、まさにこのタンブル乾燥NGを無視した結果です。確実な洗濯タグ見分け方を習慣化し、×マークが付いているものは自然乾燥を徹底することが、衣類縮み防止対策の基本です。