アメリカ産豚肉と牛肉の安全基準が混同され、「肥育ホルモン剤で発がん性リスクが高まる」という言説がネット上で散見されますが、これは明確な誤認です。アメリカ産豚肉における肥育ホルモン剤の使用は、米食品医薬品局(FDA)および米国農務省(USDA)の規定により一切認められていません。
牛に対しては一部の肥育ホルモン(エストロゲン等)の使用が許可されている国もありますが、豚に関しては米国・日本・カナダのいずれにおいてもホルモン剤投与は違法です。したがって、「アメリカ産の豚肉を食べるとホルモンバランスが崩れて発がんリスクが跳ね上がる」という説には科学的根拠がありません。
一方で、豚肉における抗生物質の投与については、病気予防や治療目的で使用されます。ただし、出荷前には体内から薬剤を完全に排出させるための「休薬期間」が法的に義務付けられています。日米双方の検疫で抗生物質の残留検査が抜き打ちで実施されており、基準値を超える肉が店頭に並ぶリスクは徹底的に排除されています。