鹿児島県出身の二人がNSC大阪校で出会ったことから、天竺鼠のストーリーは始まった。同期には和牛やかまいたちといった賞レースを席巻する実力派が名を連ねる中、川原克己が繰り出すネタは当初から異彩を放っていた。王道の漫才やコントが評価されやすい劇場文化の中で、彼の創り出す世界はあまりにも独特だった。
その才能が全国区で証明されたのが、賞レースの大舞台だ。『キングオブコント』では複数回にわたり決勝進出を果たし、唯一無二のコント師としての地位を確立。理屈を超えた展開、シュールなキャラクター設定、観客の予想を嘲笑うかのような展開。漫才の頂点を競う『M-1グランプリ』の舞台でも、その独自のスタンスを崩すことは一切なかった。