SNSのトレンドを真に受けて「自分も挑戦してみよう」と無理な負荷をかける行為には、取り返しのつかない重篤なリスクが伴います。特に360度開脚の危険性として最も警戒すべきは、関節を安定させている「股関節唇」の断裂や、靭帯が伸び切ってしまう関節弛緩症の発症です。
一度傷ついた関節唇や伸び切った靭帯は自然治癒が難しく、慢性的な股関節痛や早期変形性股関節症の原因になりかねません。そもそも多くの人が180度開脚できない理由は、単に筋肉が硬いからだけではなく、大腿骨頭の形状や寛骨臼の深さ・向きといった「生まれ持った骨格の個体差」が大きく関係しています。自分の骨格の限界を無視してブロックなどを積み上げた上で強引に脚を広げるようなストレッチは、柔軟性を高めるどころか一生涯にわたる運動機能障害を招く恐れがあります。