襦袢には、最も外側に見える長襦袢のほかに、直接肌に触れる「肌襦袢」「半襦袢」があります。それぞれ素材も役割も異なるため、たたみ方とお手入れの配慮を分ける必要があります。
肌襦袢のたたみ方:
肌襦袢(肌着・和装スリップ)はコットンや麻で作られた直線裁ちの構造です。洋服のキャミソールやTシャツと同様に、左右の脇を内側に三つ折りにし、裾を上に向けて2回畳むだけで十分です。シワを過度に気にする必要はありませんが、結び紐(腰紐)が一体化しているタイプは、紐だけを別に三つ編み状にするか、平らに伸ばして身頃に巻き込むことで、次回着用時に紐が絡まるストレスを未然に排除できます。
半襦袢のたたみ方:
近年、うそつき袖とセットで愛用者が急増している半襦袢は、「身頃が綿、袖や衿が化繊または正絹」という異素材の組み合わせが主流です。身頃の綿部分は多少シワになっても問題ありませんが、衿元と袖は人から見える重要パーツです。半襦袢を畳むときは、長襦袢と同様に衿と袖をきっちり平らに重ね合わせ、身頃の綿部分を小さく折りたたんで袖の面積内に収めるようにまとめます。
襦袢のお手入れと洗濯方法:
着用後の洗濯アプローチは、素材によって完全に二分されます。ポリエステル製や東レシルックなどの高機能化繊、あるいはウォッシャブル加工麻であれば、ネットに入れて自宅の洗濯機で弱水流洗いが可能です。一方、正絹(シルク100%)の長襦袢を水洗いするのは絶対に厳禁です。激しい縮みやスレ、水ジミが発生し、元に戻らなくなります。正絹の長襦袢は、着た直後に陰干しで湿気を抜き、ファンデーションの衿汚れや汗ジミが気になった段階で悉皆屋や呉服専門クリーニングへ依頼するのが資産価値を維持する鉄則です。