では、世界一の座を射止めたマッサマンカレーとは一体どんな味なのでしょうか。その最大の特徴は、「辛さ・甘さ・酸味・深いコク」が見事に調和した重層的なフレーバーにあります。
タイカレーといえばグリーンカレーのような刺激的な辛さを想起しがちですが、マッサマンカレーは辛さが非常にマイルドです。イスラム圏から伝来したカルダモン、シナモン、クローブ、八角などのドライスパイスをじっくり炒め、そこにココナッツミルクのまろやかな甘み、タマリンドの爽快な酸味、パームシュガーのコク、ピーナッツの香ばしさを重ね合わせて作られます。
具材には、スプーンで崩れるほどホロホロに煮込まれた大ぶりの鶏肉(または牛肉)とジャガイモが定番です。辛みで舌を麻痺させることなく、芳醇なアロマと濃厚な旨味が幾重にも押し寄せるバランスの完成度こそが、世界一の評価を勝ち取った最大の選出理由です。