春巻きの皮は工場での製造工程において、巨大な鉄板で生地を薄く焼く「水焼き」や蒸気を通すプロセスが含まれている。このため「すでに火が通っているから生ではない」と解釈する人が少なくない。だが、ここには大きな科学的落とし穴が存在する。
食品科学の専門家によると、工場での加熱はあくまで生地をシート状に成型し、春巻きの皮としての形を維持するための最小限のものだ。小麦粉に含まれるデンプンは、十分に加熱されることで消化しやすい「α(アルファ)化」の状態になる。しかし、生の春巻きの皮のデンプンは不完全な「β(ベータ)化」のままであり、人間の消化酵素では分解しにくい。加熱せずにそのまま大量に摂取すると、激しい消化不良や下痢、胃痛を引き起こす直接的な原因となるのだ。