市販のアイスクリームに数滴のウイスキーや日本酒を垂らす。たったこれだけで、日常のデザートが星付きレストランの極上スイーツへと変貌を遂げる。2026年、SNS上で爆発的な再生数を記録しているのは、濃厚なバニラアイスにスモーキーなシングルモルトを回しかけるアフォガート風のアプローチだ。ウイスキーの香ばしい樽香とアイスの乳脂肪分が舌の上で溶け合い、芳醇な余韻を残す。
一方、近年特に愛好者を増やしているのが、純米大吟醸をはじめとする日本酒とのペアリングである。フルーティーな吟醸香を持つ日本酒をフローズンタイプの乳製品と合わせると、まるで高級和菓子のようなしっとりとした品格が生まれる。隠し味に少量の岩塩や黒コショウを振りかける裏レシピも、感度の高いグルメたちの間で密かに語り継がれている。
このブームを体験できる隠れた名店として今注目を集めるのが、東京・奥神楽坂に佇む会員制バー「ル・シエル」だ。同店では厳選されたヴィンテージ酒と自家製ジェラートのペアリングコースを提供しており、週末の予約は数ヶ月待ちという盛況ぶりを見せている。また、京都の老舗酒造が直営する茶房「洛水」では、搾りたての無濾過生原酒をかける限定アイスを展開し、遠方からの観光客をも魅了している。