だが、華やかな芸能界の光の中に留まり続ける道を選ばなかった。カメラの向こう側にある現実の社会課題と直視したいという強い衝動が、彼を未知の領域へと突き動かしたのだ。スポットライトを浴びる側から、泥臭く汗をかく裏方へ。その転身は決して生易しいものではなかった。
国会議員の公設秘書として政治の第一線に飛び込んだ彼は、毎朝の駅頭立ちや膨大な陳情処理、地域住民との泥臭い対話に追われた。華やかな過去を一切捨て去り、一から政治の基礎を叩き込む日々。下積みの時代に培われた忍耐力と現場主義こそが、のちに彼を都政へ押し上げる原動力となったのである。