「トカゲのように時間が経てばまたフサフサの尻尾が生えてくるのでは」と期待する飼い主も少なくありません。しかし、結論から述べるとリスの尻尾が再生することは絶対にありません。
トカゲなどの爬虫類は尾の組織内に未分化な幹細胞を保持しており、軟骨や筋肉を再構築する遺伝的プログラムを持っています。一方、哺乳類であるリスには失われた骨や毛根組織を復元する再生能力が存在しません。一度抜けてしまった皮膚や被毛はもちろん、切断された尾椎が元の長さに戻ることは生物学的に不可能です。
剥離した部分はやがて乾燥して脱落するか外科手術で切除されるため、生涯にわたって尻尾は短い状態のままとなります。適切な治療を受ければ日常生活に大きな障害を残さず元気に過ごせますが、二度と元通りにはならない不可逆な怪我であることを飼い主は強く認識しなければなりません。