竹内涼真が演じた「麦野初(むぎの はじめ)」という青年は、従来の少女漫画原作ドラマにありがちだった完全無欠の王子様キャラクターとは一線を画していました。親に捨てられ養護施設で育ち、アルバイトを掛け持ちしながら画家を目指すという過酷な境遇。歯に衣着せぬ毒舌で世間知らずのカホコを突き放しながらも、危なっかしい彼女から決して目を離さず、困ったときには必ず走って駆けつける。この「現実感のある泥臭い包容力」こそが、全国の視聴者を捉えた核心です。
芸能関係者の証言によると、当時の現場取材でも竹内涼真本人の生真面目さと人懐っこさが役に投影されていたと記録されています。身長185cmの恵まれた体躯から繰り出されるストレートな感情表現、そしてカホコを見つめるどこか切なさを帯びた眼差し。そこに星野源が歌う主題歌『Family Song』の温かなメロディが重なることで、視聴者は毎週水曜日の夜、胸を締め付けられるような多幸感に包まれました。
メディアがこぞって「竹内涼真 国民の彼氏 理由」を特集した背景には、朝ドラ『ひよっこ』の島谷恵和役で見せた知的な好青年像からの鮮烈なギャップがありました。同じクールで全く異なる魅力を見せつけたことで、視聴者層は一気に拡大。単なる若手イケメン俳優の枠を軽やかに飛び越え、老若男女から愛される絶対的なアイコンへと登り詰めたのです。