日本一のレタス産地として知られる長野県川上村。標高1,000メートルを超える高冷地の気候を生かし、夏場に出荷のピークを迎えるこの地では、「レタス御殿」と呼ばれる豪邸や高級車が並ぶ光景が語り草になってきた。実際に年商1億円を超えるトップクラスのレタス農家が複数存在するのも事実だ。
だが、その内訳を覗くと印象は大きく変わる。年商1億円という数字は、あくまで出荷したレタスの総売上高に過ぎない。肥料や農薬の仕入れ費、大規模なマルチシート代、箱資材費、外国人技能実習生や短期アルバイトの人件費、そして高額な農業機械の燃料費と減価償却費。これらを引いたあとに残る事業所得(手取り)は、売上の15〜20%前後に留まるケースが多い。つまり、年商1億円であっても実際の所得は1,500万〜2,000万円程度となり、ここからさらに税金や社会保険料が控除される仕組みだ。