多差路交差点の危険性を解消する切り札として、近年日本全国で整備が進んでいるのが「ラウンドアバウト(環状交差点)」です。五差路との構造的・法的な違いを把握することで、それぞれの交差点で取るべき運転行動が明確になります。
日本の多差路の歴史を語る上で欠かせないのが、東京都江戸川区に存在する「菅原橋交差点」です。菅原橋交差点は、日本初の五差路ラウンドアバウト化の議論や複雑な交差点改良のモデルケースとして知られ、幹線道路と生活道路が複雑に交わる多差路の象徴的な現場として長年交通工学の研究対象となってきました。
五差路とラウンドアバウトの決定的な違いは「優先の主客」です。信号のない五差路では交差点に入る手前側の位置関係で優先が決まりますが、ラウンドアバウトでは「すでに円形道路を回っている車」が最優先であり、進入する車は必ず進路を譲らなければなりません。