この神社が人々を惹きつけてやまない最大の理由は、御祭神である「瀬織津姫(せおりつひめ)」の存在に他ならない。大祓詞(おおはらえのことば)にその名を残しながらも、記紀神話の表舞台からは姿を消したとされる謎多き女神だ。
水神であり、川の激流をもってあらゆる罪や穢れを大海原へと押し流す役割を担う瀬織津姫。古来、水は命の源であると同時に、浄化の象徴だった。拝殿のすぐ隣を流れる滝は、まさに女神の御神体を体現しているかのように力強く、絶え間なく水を注ぎ続けている。理屈を超えた畏怖の念が、参拝者の心に直接語りかけてくる。