Netflixなどの定額制動画配信サービスが普及し、自室のリビングや移動中のスマートフォンで容易に映画が観られる時代となった。コンテンツが溢れる日常において、わざわざ劇場へ足を運ぶ意味とは何だろうか。
その答えは「没入への集中」にある。スマートフォンの通知を切り、暗闇の中で数百人の見知らぬ観客と感情を共有する時間は、タイパ(タイムパフォーマンス)を追求する現代社会において極めて贅沢なデジタルデトックスの時間でもあるのだ。
配信で手軽に楽しむ日常と、最高の音響設備を備えた劇場で心揺さぶられる特別な非日常。このメリハリこそが、現代の映画ファンが日本橋のシネマへと足繁く通う最大の理由だと言える。