Q1:右手の小指だけがピリピリしびれる場合、脳梗塞の可能性は何パーセントくらいありますか?
A1:外来受診する患者全体で見れば、その多くは肘部管症候群や頸椎症、末梢神経炎などの整形外科的疾患であり、脳梗塞が原因である割合は数パーセント程度とされています。ただし、「突然発症した」「高血圧や糖尿病がある」「しびれが短時間で引いた」といった条件が重なる場合、その確率は飛躍的に跳ね上がります。確率の低さに惑わされず、発症の仕方と併発症状に着目することが重要です。
Q2:小指のしびれが数分で完全に消えて元に戻ったのですが、受診は不要でしょうか?
A2:いいえ、むしろ「完全に消えた」場合こそ、最も迅速な受診が求められます。一時的に血栓が詰まり、自力で溶けて血流が再開した「一過性脳虚血発作(TIA)」の典型例である可能性が高いためです。TIAを起こした患者の約半数は48時間以内に本格的な大規模脳梗塞を発症するという厳然たるデータがあります。症状が消失していても、当日のうちに脳神経外科を受診し、MRI検査等を受ける必要があります。
Q3:病院に行く場合、整形外科と脳神経外科のどちらを優先すべきでしょうか?
A3:症状の「時間経過」によって決めるのが原則です。首や肘の角度によってしびれが変わる、あるいは何週間も前から慢性的に続いている場合は「整形外科」を優先してください。反対に、「突然始まった」「一時的に消えた」「ろれつが回らない、力が入らないなどの他部位の症状がある」という場合は、命や後遺症に直結する脳血管障害を真っ先に除外するため、迷わず「脳神経外科」を受診してください。