裏千家の強大な組織力を支える実働部隊が、全国に支部を持つ一般社団法人茶道裏千家淡交会である。会員数万人を抱えるこの巨大組織において、近年最も厳しく問われているのがガバナンス・コンプライアンスの欠如だ。
一般社団法人としての公益性や透明性が求められる立場にありながら、実質的には家元周辺の意向が法人の意思決定を左右する状態が長く続いていた。コンプライアンス委員会の形骸化や内部通報制度の不備など、現代の法人組織として当然備えるべき統治機能が著しく脆弱であったことが、事態の深刻化を招いた最大の要因と指摘されている。