一度暴力を振るった加害者がその後も手を上げ続ける背景には、心理学で加害者心理と行動パターンとして体系化されている「暴力の3段階周期説」があります。
関係性が悪化する「緊張蓄積期」、激しい暴行に及ぶ「爆発期」、そして急激に態度を軟化させて涙ながらに謝罪しプレゼントを贈る「ハネムーン期」が規則的に繰り返されます。被害者側は「本当は優しい人だから、私の接し方次第で変わってくれるはず」と錯覚し、結果として共依存関係に縛り付けられてしまいます。
「普段は温厚で真面目な人だから暴力とは無縁」というネット上の言説は危険な誤解です。実際の現場観察では、暴力を繰り返す人の特徴として以下の共通項が確認されています。
- 二面性の激しさ:外見上は人当たりが良く社会的評価が高い一方、家庭内や親しい間柄でのみ感情を爆発させる。
- 責任転嫁の常態化:「お前が怒らせるような態度を取ったから殴った」と、自己の行動責任を相手にすり替える。
- 過度な束縛と孤立化工作:被害者が友人や親族に相談できないよう交友関係を制限し、心理的・経済的に追い詰める。
- 感情制御(アンガーマネジメント)の拒絶:自身の感情の波を認識できず、専門機関によるアンガーマネジメント感情制御プログラムの受講をプライドから拒む。