空間全体がまるで命を持って息づいているかのようだ。そう形容したくなるのが、美術館が入居する「TOYAMAキラリ」の吹き抜け空間である。斜めに伸びる巨大な光のアトリウムが1階から6階までを大胆に貫き、富山県産の杉材パネルが螺旋状に重なり合う。立山連峰の雄大な山並みとガラスの透明感を融合させた建築手法は、一目で訪れる者の心をとらえる。
光は刻一刻と表情を変える。晴れた日の正午過ぎには、天窓から射し込む強い陽光が木目と反射し、フロア全体に黄金色の光の斑点を描き出す。夕刻になると、計算された照明の暖色が作品のシルエットを静かに浮き彫りにする。建築そのものが時間とともに変化するひとつの立体アートとして機能しているのだ。