だが、手放しの絶賛ばかりではない。社会学や農政の専門家からは、冷静な懸念の声も上がっている。特に問題視されるのは、所有権の複雑化と高齢化する地元住民との摩擦だ。外からの移住者が推進するデジタル主導の改革が、長年土地を守ってきた高齢者の生活リズムや水利権のルールと衝突するケースも報告されている。
さらに、自給自足を目指すあまり地域が孤立化し、災害時の広域支援から取り残される危険性もゼロではない。テクノロジーへの過度な依存が、予期せぬシステム障害時にコミュニティを麻痺させるリスクもある。分散化と協調のバランスをいかに保つか。理想論だけで突き進むには、現地の課題はあまりに泥くさい。