SlackやTeamsといったチャットツールでのやり取りが業務の大半を占める現在、発言の「行間」を読むことは困難を極める。対面であれば、声のトーンや口元のわずかな緩み、部屋に漂う緩やかな時間によって「これはジョークだ」と相互に了解できたシチュエーションでも、文字情報に変換された瞬間にその余白はすべて削ぎ落とされる。
絵文字や記号を多用すれば「軽薄」「不適切」と受け取られ、一方で短文だけを送れば「冷酷な詰問」に聞こえる。この過酷なバランスのなかで、皮肉やブラックユーモアをテキストで流す行為は、導火線に火をつけたダイナマイトを投げるようなものだ。画面の向こうにいる相手のコンディションや感情が遮断されている以上、テキスト上のユーモアは不事故を呼ぶ高リスクな賭けでしかない。