近年の教育改革において、文部科学省が改定した小学校学習指導要領は、単なる知識の暗記ではなく「主体的・対話的で深い学び」を強く打ち出している。算数・数学教育の現場でも、この方針が色濃く反映されている。
日本数学検定協会が実施する各種検定や模試の分析でも、公式を覚えて数値をあてはめるだけの問題より、「なぜその公式が成り立つのか」を自身の言葉や図を用いて説明させる記述式・思考力問題の得点率が合否を分ける傾向が顕著だ。ひし形の面積計算は、まさに図形の分解や合成といった数学的思考力を養う格好の素材と位置づけられている。丸暗記した公式は時間が経てば忘れてしまうが、等積変形の原理を一度でも納得した子どもは、大人になっても自分で公式を再現できる強みを獲得する。