理科の参考書や古い資料を読んでいると、「師管」ではなく「篩管」という表記を目にすることがあります。どちらが正しいのか疑問に思う方も多いはずです。
もともと生物学における正式な専門用語は、竹冠に師と書く「篩管(ふるいかん)」です。「篩(ふるい)」とは、粉や土を選別するときに使う網目の道具を指します。師管を構成する細胞のつなぎ目にある仕切り壁(篩板)に無数の小さな穴が開いており、まるで「ふるい」の網目を通して液体を濾すように見えることから名付けられました。
しかし、「篩」の漢字が常用漢字外(難読漢字)であるため、文部科学省の中学校学習指導要領および検定教科書では、学習者の負担軽減を目的として同音の「師管」という代用表記が標準採用されています。現代の中学理科テストや高校入試においては「師管」と解答するのが一般的であり、大学レベルの専門生物学では本来の「篩管」が使われるという住み分けがなされています。