この作品を語る上で絶対に外せないのが、明石家さんまと大竹しのぶのコンビネーションだ。旅行代理店に勤める良介と、フェリーの案内係として働く桃子。お互いに素直になれず、顔を合わせれば嫌味の言い合いばかり。しかし、そのテンポ感は計算し尽くされたものではなく、二人の天性の間合いから自然発生的に生まれたものだった。
撮影の合間にも、二人の雑談は止まらなかったという。監督がカメラを回し続けても気づかないほど自然なやり取りが、そのまま本編に採用されたケースも少なくない。この共演をきっかけに後に結婚、そして離婚へと至るふたりだが、お互いを尊敬し合う唯一無二のパートナーシップは2026年の今も健在だ。バラエティ番組での共演で見せる絶妙な掛け合いのルーツは、まさにこの夏の撮影現場にあった。