育休中の年末調整は出すべき?損しない書き方と配偶者控除の裏ワザ

育休中の年末調整は出すべき?損しない書き方と配偶者控除の裏ワザ

育休中の年末調整は出すべき?損しない書き方と配偶者控除の裏ワザに関する質問を分かりやすくまとめました。詳細な解説をご確認ください。

ネット上の情報やSNSのアドバイスを鵜呑みにすることで、かえって控除の恩恵を消滅させてしまう重大な盲点が存在します。それが「所得ゼロの状態で出す生命保険料控除と住宅ローン控除の空振り」です。

まず押さえるべき原則は、「所得税控除は、本人が納めるべき所得税があるからこそ差し引かれる」という点です。育休によって1年間の給与収入が103万円以下になり、基礎控除や給与所得控除によって自身の所得税額がそもそも「0円」になっている場合、自身の名義で生命保険料控除申告を行っても、引くべき税金が存在しないため還付金は1円も発生しません。控除証明書を添付して会社に提出しても、文字通りの「控除枠の無駄遣い」に終わってしまいます。

ここで知っておくべき合法的な裏ワザが、「配偶者側での生命保険料控除の適用」です。税法上、生命保険料控除は「保険料を実際に支払っている者」が申告できます。契約者名義が育休中の妻であったとしても、夫婦が生計を一にしており、実質的に夫の口座や家計から保険料が支払われていると認められる場合、夫の年末調整でその控除証明書を提出することが国税庁の基本通達上も認められています。これにより、夫の高い税率から保険料控除分が差し引かれ、世帯全体としての手取りを最大化させることが可能です。

一方、注意が必要なのが育休中住宅ローン控除還付です。住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は税額から直接差し引く「税額控除」ですが、本人の所得税が0円であれば所得税からの還付は受けられません。翌年度の住民税からの控除(上限額あり)に回されるものの、育休中で住民税自体も非課税あるいは少額になる場合、控除しきれなかった枠はそのまま消滅してしまいます。特に単独名義やペアローンを組んでいる世帯では、「妻の住宅ローン控除枠が育休期間中に数百万円分余って切り捨てられる」という構造的リスクを認識しておく必要があります。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。