ハウスの総敷地面積は約1万平方メートル。東京ドームのグラウンドにも匹敵する広大さだ。埼玉県内はもちろん、関東全域を見渡しても屈指の規模を誇る。高設ベンチ栽培が整然と並ぶ通路は幅広く設計され、ベビーカーや車椅子の来園者もストレスなく進める。足元が土で汚れない清潔な環境づくりも、都市型レジャーとしての完成度を押し上げている。
かつて越谷市は米やクワイの産地として知られていた。だが、後継者不足や遊休農地の増加という課題に直面し、行政と生産者が下した決断が「都市型観光農業への転換」だった。越谷市観光協会や行政が一体となり、大消費地に近い地の利を最大化。摘み取り体験という付加価値を乗せることで、農業を高収益な産業モデルへと見事に再定義したのだ。