著作権の保護が外れたことで生まれた最も象徴的かつ衝撃的な例が、低予算で制作され世界中で大ヒットを記録したホラー映画『プー あくまのくまさん』だ。大学進学に伴い100エーカーの森を去ったクリストファー・ロビンに裏切られたと感じたプーとピグレットが狂暴化し、凄惨な惨劇を引き起こすという過激なストーリーは、世界中の映画ファンと業界関係者に強烈な毒気を与えた。
愛らしい童話のイメージを極端な形で打ち砕く試みには賛否両論が渦巻いたが、圧倒的な話題性と高い収益性を叩き出したことは事実だ。これは、パブリックドメイン化が単なる古典の復刻にとどまらず、エンターテインメント産業における前衛的な表現やジャンル横断的な実験を加速させる強烈な推進力となることを証明してみせた。