善逸と獪岳の因縁の対決は、原作コミックス第17巻の第143話「怒り」から第146話「誇り」にかけて描かれています。無限城の広大な空間で再会した二人は、もはや兄弟弟子ではなく、師の仇と上弦の鬼として刃を交えました。
獪岳は堕姫・妓夫太郎の死によって空席となっていた「上弦の陸(ろく)」に補充されており、雷の呼吸の技に血鬼術を融合させた漆黒の雷撃を放つ強敵へと変貌していました。この戦いの詳細なスペックと精神構造を客観的に比較したデータが以下の表です。
戦闘の序盤、獪岳の放つ血鬼術混じりの雷撃によって、善逸は全身の皮膚がひび割れ、大量出血を強いられます。弐ノ型「稲魂」、参ノ型「聚蚊成雷」、肆ノ型「遠雷」、伍ノ型「熱界雷」と、次々に繰り出される多彩な技の前に善逸は防戦一方に追い込まれました。しかし、善逸が見せたのはもはや眠りながら戦う無意識の姿ではなく、死の恐怖を克服し、冷徹に眼前の仇を見据える覚醒した人間の気迫でした。
そして決着の瞬間、善逸が放ったのが「雷の呼吸 漆ノ型 火雷神(ほのいかづちのかみ)」です。慈悟郎から教わったものではなく、善逸が自ら編み出し、いつか獪岳と対等に肩を並べて戦うために温め続けていたオリジナルの新技でした。雷光を纏った巨大な龍の幻影とともに超高速で宙を翔けた善逸は、目にも留まらぬ一閃で獪岳の頸を跳ね飛ばしたのです。