かつてSNS写真の王道といえば、頬に手を当てる「歯痛ポーズ」だった。キュートな可愛らしさを全面に押し出すスタイルとして一世を風靡したが、トレンドの移り変わりとともに、その表現技法も洗練されていく。
現在のZ世代トレンドは、あざとすぎる演出を避け、抜け感やモードな雰囲気を重視する方向へとシフトした。痛みに耐えるかのように首元を抑えたり、首筋を軽く擦るような素振りを見せるスタイルは、無駄な力みが抜け、大人の余裕やアンニュイな情緒を醸し出す。可愛いから格好いい、あるいはミステリアスな魅力へ。ポージングの変遷には、若者たちの美意識の変化が如実に反映されている。