1950年代、銀座に彗星のごとく現れた丸山明宏(当時の芸名)。彼の美しさは、当時の東京の文化人たちに猛烈な衝撃を与えた。その美貌に最も強く取り憑かれたのが、作家・三島由紀夫である。三島は彼を「天上界の美」「この世のものとは思えない」と絶賛し、自作の戯曲への出演を熱望した。
当時の秘蔵写真に残る佇まいは、中性的でありながら凛とした気品を放つ。男装も女装も超越した無二の存在感。三島は美輪を自らの美意識のミューズとして崇め、二人の交流は文学界と芸能界を揺るがす伝説となった。美輪が三島に対して一切の媚びを売らず、対等な知性と美学で渡り合ったというエピソードも、そのカリスマ性を物語っている。