テレビドラマにおける小泉今日子の足跡は、日本のエンターテインメント史において極めて重要な意味を持つ。なかでもフジテレビ系列で放送された『最後から二番目の恋』シリーズで見せた、40代から50代へ向かう女性のリアルな葛藤と恋心は、同世代の女性たちから熱烈な共感を集めた。
中井貴一との小気味よい掛け合い、仕事に悩み、老いに戸惑いながらも前を向く主人公・吉野千明。そこには、小泉自身が持つ等身大の魅力が惜しみなく注ぎ込まれていた。
一方、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』では、ヒロインの母親・天野春子役を熱演。挫折と再生を抱えた複雑な人物像を見事に演じ切り、劇中歌「潮騒のメモリー」の大ヒットとともに日本中のお茶の間を魅了した。虚構と現実の狭間を軽やかに行き来するその卓越した演技力は、世代を超えて広く記憶されている。